日本商品化権大賞 2018

趣旨

商品化権ビジネスは進化を続け、現在はキャラクターが持つ顧客吸引力などの価値を最大化することが重要となってきており、それを実現する施策にはイノベーションや、ブランディングを強化する戦略がとられています。その中でもすぐれた施策を実施した団体及び個人を表彰することで、商品化権ビジネスに係わる人材の育成ならびに業界の発展に繋がると考えこの賞を創設しました。

対象

2017年 12月 1日から 2018年 10月 31日まで、国内で実施したキャラクターの顧客吸引力を高めた施策および日本発キャラクターが海外で実施した施策が対象となります。なおキャラクターの定義は広義の意味と解釈し、商標権、著作権、パブリシティー権を含み、施策は顧客吸引力を高めるために実施した CM、広告、キャンペーン、メディア (映画、TV番組、アプリ、ゲーム、出版) 発信、イベント、施設、展示会などを指します。

賞構成

日本商品化権大賞

国内部門
国内でキャラクターの顧客吸引力を高めた施策を実行された団体、個人を表彰します。
グローバル部門
海外および国内で日本発のキャラクターで顧客吸引力を高めた施策を実行された団体、個人を表彰します。
審査員特別賞
最終審査員が、特に革新的な提案があった施策を実行された団体、個人を表彰します。
特別栄誉賞
複数年に渡る優れた施策を実行された団体、個人を表彰します。

主催

一般社団法人日本商品化権協会

後援

経済産業省

審査方法

キャラクター毎に対象期間に実行した施策をまとめ、国内部門 676キャラクター (施策数 1,970)、グローバル部門 33キャラクター (施策数 86) をリスト化しました。その後顕彰委員会で一次審査を行い、有識者で構成する最終審査会で受賞キャラクターを決定しました。

顕彰委員会

委員長東映アニメーション株式会社 代表取締役社長高木 勝裕
副委員長株式会社アサツーディ・ケイ 執行役員大芝 賢二
委員株式会社電通 コンテンツビジネス・デザイン・センターアニメ & キャタクター1部長今井 陽介
委員株式会社バンダイ メディア部 DGM大堀 真由
委員株式会社テレビ東京 アニメ局 局次長斉木 裕明
委員東映株式会社 テレビ商品化権営業部 部長杉浦 美恵
委員株式会社ビジネスガイド社 事業部 部長藤波 信義
委員株式会社講談社 ライツ・メディアビジネス局 局次長吉田 昌平

※ 五十音順、敬称略、役職等は平成30年 12月現在

最終審査会

審査委員長亀井 昭宏 (早稲田大学 名誉教授)
審査委員中村伊知哉 (慶應義塾大学大学院 教授)
審査委員濱田 逸郎 (江戸川大学 名誉教授)
オブザーバー日本商品化権協会 顕彰委員長高木 勝裕
オブザーバー日本商品化権協会 顕彰副委員長大芝 賢二
オブザーバー日本商品化権協会 顕彰委員今井 陽介
オブザーバー日本商品化権協会 顕彰委員田口 和隆
(大堀真由委員代理)
オブザーバー日本商品化権協会 顕彰委員斉木 裕明
オブザーバー日本商品化権協会 顕彰委員杉浦 美恵
オブザーバー日本商品化権協会 顕彰委員藤波 信義
オブザーバー日本商品化権協会 顕彰委員吉田 昌平

※ 五十音順、敬称略、役職等は平成30年 12月現在

日本商品化権大賞 2018 国内部門

「HUGっと!プリキュア」

受賞者

東映アニメーション株式会社

受賞理由

プリキュアシリーズ 15周年を記念し、TV アニメ「HUGっと!プリキュア」では第36話「フレフレ!伝説のプリキュア大集合!!」・第37話「未来へ!プリキュア・オール・フォー・ユー!」において、TV シリーズとして初のオールスター話数を放映。玩具「HUGっと!プリキュア おしごといろいろ!プリキュアミライパッド&メモリアルキュアクロックセット」は日本トイザらスが選ぶ 2018年クリスマスおすすめトイ TOP 20 に選出されました。また、「歴代プリキュア55人が登場」をキーワードに「映画HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ」を劇場公開し、「アニメ映画に登場する最も多いマジカル戦士の数」でギネス世界記録の認定をされました。興行もシリーズ歴代最高のスタートを切り興行収入は 11億円を超え、子供とその保護者はもちろん、子供の頃にプリキュアを観て育った女性やその他多くのファン獲得に成功。横浜で催された歴代プリキュア 55人によるパレードでは約1万人を動員するなど、新たな市場の創出とキャラクタービジネスの発展に貢献されました。

「銀魂」

受賞者

銀魂製作委員会/映画「銀魂2」製作委員会

受賞理由

2018年夏、漫画『銀魂』(単行本累計発行 5,500万部以上) の「週刊少年ジャンプ」での週刊連載終了に合わせて、テレビアニメ『銀魂 銀ノ魂篇』を放映、実写映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』を劇場公開し話題に。実写映画・アニメを使用した「ファミリーマート」「丸井グループ」「東映太秦映画村」とのコラボレーションの他、同時期にアニメでは「明星 一平ちゃん夜店の焼そば」、スマートフォン向けゲーム「THE KING OF FIGHTERS ALLSTAR」、「からくさスプリングホテル(関西エリア)」などとのコラボ展開を行い、漫画、アニメ、実写映画が連動した施策を実施。『銀魂』ファンはもちろんミレニアル世代のファンを獲得し、実写映画は 2年連続興行収入 36億円超、2年連続実写邦画ベスト 3 入りと新たなマーケットの創出に成功され、キャラクタービジネスの発展に貢献されました。

「ドラえもん」

受賞者

株式会社藤子・F・不二雄プロ

受賞理由

親と子を対象とした劇場公開前タイアップキャンペーンを浅田飴、朝日新聞社、東日本旅客鉄道、小田急電鉄等と実施。大人だけの先行試写会の開催。映画主題歌を最も話題な男性アーティスト星野源とのタイアップ。「映画 ドラえもん のび太の宝島」の公開等を実施され、親と子、ドラえもんで育った大人も巻き込んだ市場の拡大に成功され、劇場版の主題歌はオリコンウィークリー1位。劇場版の興収は 3年連続新シリーズ最高の 53億円超えを達成。日本を代表するアーティスト 28組がつくる「あなたのドラえもん」を展示する「THEドラえもん展」を東京・高岡・名古屋で開催。現代アートの巨匠村上隆氏とのコラボレーション「ドラえもんUT」の発売。「THEドラえもん展」は 3会場で 29万人超の動員、新たな大人の市場を創出され、キャラクタービジネスの発展に貢献されました。

「劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』」

受賞者

名探偵コナン製作委員会

受賞理由

私立探偵、公安警察、黒ずくめの組織の 3つの顔を持つ「安室透」を映画のメインキャラクターに起用し、劇場版第22作「名探偵コナン ゼロの執行人」を公開。この映画がきっかけとなり、「安室透」に魅了された、自らを「安室の女」と称する女性が SNS に大勢登場し、「安室さんを興収100億の男にしよう」と呼びかけ作品の応援をするなど、新たな女性ファン獲得に成功。映画の興収は 91.8億円を記録し、6年連続でシリーズ最高記録を更新。また公開後に発売したスピンオフコミックス「ゼロの日常」は累計 130万部を突破し話題に。商品化展開では、科学捜査のプロセスを楽しめる「名探偵コナン科学捜査展 真実への推理」を東京を皮切りに全国に展開中。全国 12都市でのキャラクターカフェ最大規模の「名探偵コナンカフェ」展開や、「リアル脱出ゲーム×名探偵コナン 公安最終試験からの脱出」は東京をはじめとした 32都市で実施し、過去最高動員を記録。関連商品も次々ヒットし社会現象になるなど、新たなマーケットの創出に成功され、キャラクタービジネスの発展に貢献されました。

日本商品化権大賞 2018 グローバル部門

「スーパーマリオ(SUPER MARIO)」

受賞者

任天堂株式会社

受賞理由

ファミリーコンピュータで誕生した『SUPER MARIO(スーパーマリオ)』は、今や世界中の大人も子供も誰もが認知しているキャラクターです。そのキャラクターライセンス展開も多岐に渡り、アパレル、食品、玩具等、親子でのコミュニケーションが発生するシーンに欠かせない存在でもあり、近年では更に積極展開されています。特に、朝食アイテムであるケロッグでは、シリアル自体が帽子、キノコ、ハテナブロックといったスーパーマリオの特徴を活かした形状であると同時に、初回生産分は最新作ニンテンドースイッチ用ソフト『スーパーマリオ オデッセイ』と連動し、近づけるとアイテムがゲーム内に登場するという特殊チップを搭載したパッケージも大きな話題を呼び、キャラクタービジネスに新たなマーケットを創出されました。今後も任天堂、『SUPER MARIO(スーパーマリオ)』ならではのグロ-バルかつ独自のライセンス展開に期待されるところです。

日本商品化権大賞 2018 審査員特別賞

「安室奈美恵」

受賞者

安室奈美恵

受賞理由

デビュー 25年、幅広い世代に絶大な人気を誇る平成の歌姫。2017年 9月 20日に突然発表された引退宣言から約1年間、NHK 紅白歌合戦への出演や、女性誌国内外 18誌の表紙への採用、展示会「namie amuro Final Spase」の東京・大阪・福岡・沖縄での開催、ライブツアー「namie amuro Final Tour 2018-Finally-」は国内外で 23公演などを展開され、引退時にはワイドショーでも数多く取り上げられるなど、幅広い世代に「安室ロス」なる言葉を生むほどのインパクトを与えられました。オールタイムベストアルバム「Finally」累計売上枚数 242万枚超、全人未踏の「10代・20代・30代・40代の 4年代連続ミリオンセラー」を達成。ライブツアーを収録した DVD・BD は 177万枚超。展示会には 57万人、ライブツアーには約80万人を動員と音楽業界に旋風を置き起こした他、商品化においても、コーセーとコラボした化粧品、H&Mジャパンとコラボした洋服に留まらず、展示会でのグッズ、限定ガチャ等は品切れ続出するなど社会現象となり、パブリシティー権を利用した商品化の新たなマーケットの創出に貢献されました。

日本商品化権大賞 2018 特別栄誉賞

「週刊少年ジャンプ」

受賞者

株式会社集英社

受賞理由

アンケート至上主義、新人作家の登用などの施策を長年実施された「週刊少年ジャンプ」は、2018年 7月 11日で創刊 50周年を迎えられました。「週刊少年ジャンプ」は数々の大ヒット作を次々に生み出しながら、1995年新年 3・4合併号ではマンガ誌として史上最大発行部数 653万部を記録。コミックスの累計発行部数が1億部を超える作品を多数創出し、少年マンガ界を牽引し続け、アニメーション化された漫画作品は80超。グローバルに展開される漫画作品も発生するなど、数多な商品化権が生まれ、世界的にライセンスされるなどキャラクター業界の発展に多大な貢献をされました。

「手恷。虫」

受賞者

手塚治虫

受賞理由

手恷。虫先生は 2018年 11月 3日で生誕 90周年を迎えられました。その代表作である「鉄腕アトム」は、1959年頃に日本発作品で初めて商品化権をライセンスされた作品であり、ロイヤリティの設定やアトム会、虫プロ友の会を創設し、ライセンサーが中心になりライセンシーが一堂に集まりパブリシティーの相互協力と海賊版の追放を行うなど、現在の商品化権を利用したビジネス環境の基盤を構築されました。また手恷。虫先生によって生み出された 700を超えるマンガ作品は現在でも様々な形で商品化されるなどキャラクター業界の発展に多大な貢献をされました。

日本商品化権大賞 2018

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